岐阜の三大桜・荘川桜と、太平洋と日本海を繋ぐ桜並木「さくら道」の旅。
- 荘川桜と『さくら道』 - はじめに![]() 高さ131メートル、幅405メートルの巨大なロックフィル式ダム、御母衣ダムの人造湖のほとりに寄り添うように立つ、樹齢450年を越える2本の大きな桜。荘川桜と呼ばれているこの桜は、もともと、ダム建設により湖底に沈むこととなった荘川村中野地区の2軒の寺の境内にあったもので、昭和35年に現在の場所に移植されました。 桜の移植といっても、実際に掘り起こされた樹体は高さ20メートル、根周り35メートル、重量40トンと当初の予想を上回る巨大さで、またこれほどの老木となると、移植できたとしても活着する可能性はないと考えられていました。しかし、移植完了から半年後の5月、奥美濃に遅い春が訪れ、村人たちに愛されていた2本の老桜は見事に花をつけました。 ふるさとは 湖底になりつ 移り来し この老桜咲け とこしえに 当時、ダム工事を担った電力開発株式会社の初代総裁 高橋達之 氏の詠んだこの句は荘川桜近くの水没記念碑に刻まれています。 |
![]() 2002年秋に廃止となった、日本最長のバス路線、JR東海バス名金線。名古屋‐金沢間266キロを結んでいた名金線は「太平洋と日本海を桜でつなごう」と、バス路線沿いに桜の木を植え続けた旧国鉄バス車掌の佐藤良二 氏が夢を繋いだ路線です。そのルートの半分以上は国道156号を通っていました。 バス車掌の傍ら、荘川桜の移植工事にカメラマンとして立ち会っていた佐藤氏は、春、ダム湖に沈んだ地区に住んでいた人々が荘川桜の下で行なった花見に同席したことがありました。この時、宴の席にいた一人の老女が立ち上がり、桜の木に近付くと、木を撫ではじめ、ついには木にすがりつくように声をあげて泣きはじめたという光景を目の当たりにしました。この光景は、「さくら道」実現の原動力として、佐藤氏に大きな影響を与えたとされています。また、ふるさとを追われたバスの乗客が荘川桜の傍を通過する時に悲痛な表情を浮かべていたのも目にしていたといわれています。 自らの職場である名金線沿線に植えた初めの桜は、荘川桜の移植工事を記録した写真を 日本さくらの会 に譲った返礼として贈られた、15本の八重桜でした。その後、自費も投じつつ、バスに苗木を積んでおいたり、休日にはオートバイの尻に苗木をくくりつけて遠くまで出かけたりしながら、毎年200本近くの桜を植え続けました。 12年にわたり、2000本以上の桜を植えた佐藤氏の没後四半世紀以上経ちましたが、その遺志は受け継がれ、現在も桜の苗木は植え続けられています。 この地球に天の川のような美しい花の星座をつくりたい 佐藤氏はさくら道に寄せる思いとして、このような言葉を残しています。 |
- 荘川桜 - (荘川村)![]() | ![]() 岐阜の三大桜である荘川桜。今年は花芽が余り無く、例年の半分以下でした。満開時のライトアップも例年一週間程行われているそうですが、今年は二日で終わりにしたそうです。本当に残念ですが、いつか素晴らしい満開の様子が見られる日が楽しみです。
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- 国道156号、道端の桜 - 3月下旬の名古屋から、4月上旬の金沢、5月上旬の荘川まで、桜の花をこれほど堪能できる道は、国道156号の他にないと思います。 佐藤氏が植えた桜がどれなのか定かではありませんが、国道沿いには 「太平洋と日本海を桜でつなごう」 と書かれた札や杭のある桜の木があり、佐藤氏の思いを偲ぶことができます。 今年は岐阜県八幡町から白川村まで、見頃の桜の中を走ることができました。 | ![]() |
![]() | ![]() ![]() 桜に夢中になって走り回ってたら、時々夜中になっちゃいます。遊びすぎやね(笑)。でもね、長良川の水音や蛙の声を聞きながら夜桜を眺めると、何か心が洗われる気がするんです。 |
| 2003年 岐阜県お花見データ - さくら道・国道156号 その1 |
◆ ソメイヨシノ開花日 : 岐阜市 = 3月24日。 高山市 = 4月17日。 ◆ このページの桜の撮影日 :(撮影場所はツールチップでも示しています。) ・荘川桜 = 5月5日 ・道端の桜 = 4月19日(八幡町、大和町、白鳥町)、4月27日(白鳥町、白川村) 「さくら道」の他の地域(上記以外の区間、石川県内、愛知県内)の見頃は3月下旬〜4月上旬です。 ※ 名金線 = 名古屋-枇杷島-清洲-一宮-岐阜-美濃-美並-八幡-白鳥-蛭が野-御母衣ダム-平瀬-五箇山-細尾峠-福光-金沢 ※ 参考文献 :「名金線に夢を追う」 佐藤良二 文・写真 ; 岐阜新聞社、2002。 「さくら道」 中村儀朋 ; 風媒社、1993。 |
2003年お花見ツー : 長良川下流地域 / 揖斐川 / 国道41号 / 国道156号 2